クラウドを「知ろう」「使おう」
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クラウド利用を社内で承認してもらうために超えなければならない壁とは?

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目次

  1. 初めてクラウドを利用する場合
  2. 他のクラウドを利用中の場合
  3. 責任体制などの体制づくり
  4. 費用対効果を含めた経営陣への定期報告
  5. クラウド利用の稟議は安心感が重要

クラウドの実態は漠然としていて、言葉としては誰でも知っていても、人によって解釈が違う場合もあります。社内のシステム担当者が、クラウドを利用したいと考えても、社内で稟議を通すのはなかなか難しいのが現状ではないでしょうか。

 

今回は、クラウド利用を社内で承認してもらうために必要なポイントを整理してご紹介いたします。

 

 

初めてクラウドを利用する場合

データを「外」に置くことの抵抗感

クラウドを初めて利用する時に最初にあたる壁が、データを「社外」に置くことに対する抵抗感でしょう。オンプレミスの場合、データベースサーバを始め、機密事項に関わる重要データはすべて自社がセキュリティを管理できるところ、いわゆる「手が届く」ところで管理できました。しかしクラウドの場合は、データはまさに「雲」の向こう側で、どのように管理されているのか漠然として不安になることからくる抵抗感です。

 

これについては、クラウドベンダーと相談し、クラウドベンダーがどのようにデータのセキュリティを管理し、いかに安全であるかを具体的かつ論理的に説明する必要があります。

 

人によっては、データセンターの場所がどこか知るだけでも抵抗感が下がる場合があるので、説得するためには、とにかく具体的であることが重要です。場合によっては、キーマンにデータセンターを見学してもらい、ベンダーから直接説明をしてもらうのも良いかもしれません。そういった意味では、サーバが海外にあるクラウドベンダーを初回から利用するのは、少々難易度が高いといえます。

 

 

他のクラウドを利用中の場合

なぜそのクラウドなのか

クラウドベンダーには非常に多くの種類があり、得意としている分野も異なります。

したがって、常に同じクラウドベンダーを使うとは限りません。いつも使っているクラウドベンダーを使うのであれば敷居も低く、稟議するのも楽でしょうが、いま立ち上げようとしているシステムには、他のクラウドベンダーの方が適している場合もあるでしょう。

 

その場合は、まず「なぜそのクラウドなのか」を明確に説明する必要があります。そして、これまで利用していたクラウドに比べて、費用面、セキュリティ面、サービス面で差がないことを説明します。もし、劣る部分がある場合は正直にそれも伝え、その劣る部分をどうやってカバーするかの対策もきちんと検討して伝えましょう。

 

 

責任体制などの体制づくり

クラウド利用に体制づくりは重要

クラウドは一見、面倒な運用を全部引き受けてくれる便利なサービスといったイメージがありますが、丸投げはできません。自社で監視・管理すべき点はきちんと責任をもって行う必要があります。特に、クラウドを利用する場合ならではのリスク(サービス停止など)や、そのリスクヘッジはしっかりと洗い出し、対策を検討しておくべきでしょう。

 

リスクヘッジの中には、当然ながら運用を含めた常時の体制、責任を含めた緊急時の体制づくりも含まれます。手順書の作成や非常時の訓練も、基本的にはオンプレミスと変わりません。こうした点をしっかりアピールすれば、稟議された方も安心できると思います。

 

 

費用対効果を含めた経営陣への定期報告

経営陣への報告は重要

クラウド利用は、いわばアウトソーシングです。経営陣はアウトソーシングやASP利用には慣れているので、それになぞらえて費用対効果をまとめ、定期的に報告するよう計画しましょう。経営陣は費用対効果に敏感です。定期報告が前提であれば、稟議に安心感を持たせることができます。

 

 

クラウド利用の稟議は安心感が重要

クラウド利用の稟議を上げる場合はまず、それにまつわる壁をすべて書き出してみましょう。そして、それぞれに対し、対策方法、手順、時期をしっかりと計画することが大切です。

 

いずれも、稟議相手が持つ漠然とした不安を払拭し、安心感を与えることを中心に考えましょう。

 

 

Text by 井泉湧貴

マーケティングオートメーション(MA)の導入、運用支援等ITコンサルタントとして活躍中。また、BtoB業界を中心に、オウンドメディアでのコンテンツ制作に従事。クラウドソリューション(ITインフラ・クラウドインテグレーションサービス)提供会社のコンテンツ作成や大手クラウドサービスのディベロッパーコミュニティ紹介記事などを手がける。