クラウドを「知ろう」「使おう」
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クラウドサービス市場の最新トレンド調査結果を発表

アンケート調査 社内システム SIer クラウド市場 最新トレンド クラウド移行 オンプレミス Cloud

目次

  1. 企業のクラウドサービスの利用状況
  2. 企業がクラウドサービスを利用する目的
  3. 企業がクラウドサービスを導入する領域
  4. 自社のクラウドサービス導入は、時代の流れに合っているか?

現在、システム環境へのクラウドサービス導入を検討している企業にとって、「世の中の企業はクラウドサービス導入をどのように進めているのか」という点は大きな関心事でしょう。他社の取り組みを知り、自社がクラウドサービスの利用を開始するにあたって参考にしたいと考えるシステム担当者は多いと思います。

 

今回は、そうした方々のためにクラウドサービスの利用状況調査結果を簡単にご紹介します。この調査では、SIerを始めとする企業のシステム開発・運用事業者2,000名以上を対象に、クラウドサービスの利用目的やどの領域への導入を検討しているかについて調査しました。寄せられた回答からクラウドサービス市場の最新トレンドを読み取っていきましょう。

 

 

企業のクラウドサービスの利用状況

企業の既存インフラ環境

 

 

まずは、予算金額別に「企業のクラウドサービスの利用状況」を見ていきましょう。今回の調査では、IT予算の金額によって回答者を「1,000万円未満・1,000万円~5,000万円未満・5,000万円以上」の3種類に分けています。

 

調査結果からは、ひとつの大きな傾向が明らかになりました。それは、IT予算が大きくなるほど「クラウドサービスとオンプレミスを併用している割合が高い」ということです。併用の割合は、1,000万円未満の企業が32.9%なのに対して、1,000万円~5,000万円未満の場合は52.1%、5,000万円以上だと60.2%となっています。クラウドサービスは単体で利用するだけでなくオンプレミスと併用されるケースも多く、大きな予算を用意できる大企業ほど併用される場合が多いことがわかりました。

 

IT予算1,000万円未満の企業は、クラウドサービスのみを利用している割合が高く、56.8%となっています。予算が限られている中小企業やベンチャーはオンプレミスよりも初期費用がかからないクラウドサービスを利用する傾向が強いといえるでしょう。

 

 

クラウドサービスの利用期間

 

 

「クラウドサービスの利用期間」を見ると、予算1,000万円~5,000万円未満、5,000万円以上の企業では「3~5年未満」の割合が最も多く、それぞれ29.3%、27.5%となっています。

 

一方、予算1,000万円未満の企業は「1~3年未満」の割合が30.2で最大を占めており、予算が少ない企業ほど最近になってクラウドサービスの利用を開始しているところが多いことがわかりました。

 

 

企業がクラウドサービスを利用する目的

クラウドサービスの利用目的は多岐にわたりますが、特に多くの企業が注目しているのが「リソースの削減性(≒資源の最適化)、インフラ環境の立ち上げの早さ、運用負荷の軽減」という3つのメリットです。導入環境別に見ると、社内外を問わず本番環境への導入を検討している企業では、50%以上がこれら3つのポイントを利用目的と回答しています。

 

一方、導入先が開発・テスト環境の場合、社内システムでは「リソースの削減性」を利用目的と答えた企業が58.8%、公開システムでは「立ち上げの早さ」と答えた企業が56.3%で、それぞれ最大の割合を占める結果となりました。導入を検討する領域の違いによって、利用目的が異なるということが浮き彫りになったといえます。

 

 

企業がクラウドサービスを導入する領域

では、実際にどの領域向けにクラウドサービスの導入を検討している企業が多いのでしょうか?「社内システム」への導入を検討している企業が46%以上なのに対して、「社外システム」への導入検討は37%以上となっています。このことから、本番環境か開発環境かの違いを問わず、社外システムよりも社内システムへの導入を目指している企業が多いことが明らかになりました。

 

特に多いのは、既存システムからのリプレース検討です。40%以上のユーザーは「既存インフラ(オンプレミス)からのリプレース」を、予算5,000万円以上の企業に限ると57.4%が「既存インフラ(オンプレミス)からのリプレース」を検討しています。もっともリプレース意欲が強いのは、「オンプレミス×社内インフラ×開発・テスト環境」の組み合わせで、実に72.5%の企業がリプレースを検討していることがわかりました。

 

 

自社のクラウドサービス導入は、時代の流れに合っているか?

今回の調査から、世の中の企業がなんのために、どのような領域へのクラウドサービス導入を検討しているのかを読み取ることができます。大企業になるほどクラウドとオンプレミスを組み合わせて使う傾向にあり、リソースや運用負荷を削減し、スピーディーかつ効率的なシステム環境を確立することが主な利用目的となっています。社外システムよりも社内システムへの導入を目指す企業が多く、オンプレミスや既存のクラウド環境からのリプレース意欲が強いことも明らかになりました。

 

現在オンプレミスからクラウドへの移行や、クラウドサービスの新規導入を検討している人は、自社の利用目的や導入環境が市場トレンドと照らし合わせて順当といえるかどうか、今回の調査結果と照らし合わせて確認してみてはいかがでしょうか。

 

 

Text by 井泉湧貴

マーケティングオートメーション(MA)の導入、運用支援等ITコンサルタントとして活躍中。また、BtoB業界を中心に、オウンドメディアでのコンテンツ制作に従事。クラウドソリューション(ITインフラ・クラウドインテグレーションサービス)提供会社のコンテンツ作成や大手クラウドサービスのディベロッパーコミュニティ紹介記事などを手がける。