クラウドを「知ろう」「使おう」
クラウドを「知ろう」「使おう」

企業が目指す「今後のクラウド利用」についての意識調査まとめ

アンケート調査 社内システム クラウド市場 最新トレンド クラウド移行 Cloud

目次

  1. クラウドの利用領域を広げたいですか?
  2. どのインフラ環境でクラウドの利用を広げたいですか?
  3. クラウドサービス開発・運用ポリシーを教えてください
  4. 今後のクラウドに求められる要素は「柔軟性」

「システム環境にクラウドサービスを導入した企業は、果たしてその成果に満足できているのか?もし満足しているのなら、今後どのようにサービスの利用領域を広げていこうと考えているのか?」

 

こうした世間のクラウドサービスへの満足度・期待感は、現在クラウドサービス導入を検討中の企業や、導入しているものの十分に活用できていないと感じている企業にとって、大いに気になる点でしょう。

 

この記事では、企業のシステム開発・運用事業者2,000名以上を対象にした調査結果を元に、クラウドサービスを導入した企業が今後クラウドサービスの利用をどのように広げていこうと考えているのかをご紹介します。調査からは、企業のクラウドサービス利用が今後どのような形で進んでいくのか、その傾向が明らかになるはずです。

 

 

クラウドの利用領域を広げたいですか?

回答者の7~8割が「広げたい」と考えている

 

 

今回の調査では、企業をIT予算別に「1,000万円未満、1,000万円~5,000万円未満、5,000万円以上」の3種類に分けていますが、「今後クラウドサービスの利用領域を広げていく気持ちがあるか」との質問には、予算の違いを問わず多くの企業が前向きな回答を寄せる結果となりました。

 

「非常に広げていく気持ちが強い・やや広げていく気持ちがある」と回答した人の割合は、予算1,000万円未満の企業では合計で68.4%。予算1,000万円~5,000万円未満では73.2%とさらに増え、予算5,000万円以上では80.9%と最大になります。

 

この利用意欲の高さは利用中のサービスが違っても大差ありません。今回の調査ではAmazon Web Services、Microsoft Azure、Google cloud platform、Oracle cloud platformと、4つのクラウドサービス別に利用意欲を調査していますが、もっとも低いサービスの場合でも「非常に広げていく気持ちが強い・やや広げていく気持ちがある」と回答した人の割合は7割を超えています。

 

 

利用期間が長いほど、利用領域拡大を臨む傾向が強まる

 

 

続いて、クラウドサービスの利用期間と利用意欲の関係に注目してみましょう。利用期間10年以上の人は「非常に広げていく気持ちが強い」という回答の22.4%を占めています。利用意欲が低い回答ほど割合は徐々に低下していき、「あまり広げていく持ちがない」という回答では9.1%に、「まったく広げていく気持ちがない」という回答ではゼロという結果になりました。導入期間が長いユーザーほど、利用意欲が高くなるといえるでしょう。

 

 

どのインフラ環境でクラウドの利用を広げたいですか?

 

 

利用を拡大したいインフラ環境を尋ねた質問では、「社内システム」との回答が多く寄せられました。社内システム(本番環境)での利用拡大を望む人は5割以上、社内システム(開発・テスト環境)では利用するサービスによって違いはあるものの、5~6割以上の人が利用拡大を希望しています。

 

 

クラウドサービス開発・運用ポリシーを教えてください

 

 

クラウドサービスの開発・運用ポリシーに関する質問では、単一のサービスだけを利用するのではなく、必要に応じて複数のサービスを使い分ける企業が多いことがわかりました。

 

もっとも重視されるポイントは「セキュリティ基準」で、4割以上の人がそれを理由に「利用するサービスを変える」と回答しています。これに続くのが「事業部門ごとのニーズ」「業務領域の違い」で、それぞれ3~4割強の企業がこうした違いをベースにして、異なるサービスを使い分けて運用していることが明らかになりました。

 

 

今後のクラウドに求められる要素は「柔軟性」

今回の調査結果をもとに考えると、クラウドサービスは既存ユーザーの多くから好意的に受け入れられていると解釈していいでしょう。利用しているサービスの違いによらず、実に7割近い企業が「クラウドサービスの利用を拡大したい」と回答しており、その傾向は利用期間が長いほど強くなることがわかりました。長く利用している企業ほど、導入によるメリットをより強く実感できていると考えられます。

 

社内システムへの導入拡大を望む企業が多いなか、実際の運用ではセキュリティ基準や部門・業務領域の違いによって異なるクラウドサービスを使い分けている企業が多いこともわかりました。今後様々なクラウドサービスから自社システムのどの領域にどのクラウドサービスを採用するかを取捨選択する目と、導入側の柔軟な考え方も同時に求められているといえそうです。

 

 

Text by 井泉湧貴

マーケティングオートメーション(MA)の導入、運用支援等ITコンサルタントとして活躍中。また、BtoB業界を中心に、オウンドメディアでのコンテンツ制作に従事。クラウドソリューション(ITインフラ・クラウドインテグレーションサービス)提供会社のコンテンツ作成や大手クラウドサービスのディベロッパーコミュニティ紹介記事などを手がける。